301:名無しNIPPER[saga]
2018/08/19(日) 03:39:05.00 ID:3FrzmiYZ0
「あ、シノちゃん」
やっぱり、彼女はそこにいた。
「はい」
「部室に寄ってから来たの?」
「いえ、ちょっと用事があって、……待たせましたか?」
「ううん、私も今さっき来たとこだからさ」
座りなよ、と促される。
建物で日陰になっているそこは、身体を縮こまらせても寒く感じる。
「ひかげさんは?」と私は訊ねた。
「まだちょっといろいろ周るって言ってたから、お別れしてきた」
「そうですか」
「……さっきは、ごめんね?」
「いや、大丈夫です」
私の言葉に、部長さんはほっと胸をなで下ろした。
そんなことじゃ怒らないのに。
そういうことでは、ないんだろうけど。
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