追われてます!'
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300:名無しNIPPER[saga]
2018/08/19(日) 03:38:27.83 ID:3FrzmiYZ0

「わかった。なら、あいつと会ったら携帯を見るように言っといてくれないか」

「は、はあ……わかりました」

「なるべくすぐに頼む」

 手間賃だ、と五百円玉を手渡される。
 女の子からお礼を言われて、それから部屋の外に出ると、廊下の窓から吹き付ける冷たい風が頬を撫でた。

 きっとあそこだろうと思って、私はもう一度階段を昇った。
 もらったお金は持っていても使いづらくなるだけだろうから、飲み物を買って崩すことにした。

 私はいちごミルク。
 部長さんにはお茶を。

 最上階まで昇るとき、別に混雑をさけたわけでもないのに、誰一人とも会わなかった。
 わからなくなりそうだった。点は点のままでは線になることはない。

 鉄扉はぎい、と重い音を立てて開いた。




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