【クッキー☆】『猫になったBNKRG』
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70:名無しNIPPER[saga]
2018/02/06(火) 02:20:13.40 ID:kLIsZwOI0
「あっめあっめふっれふっれかあさんがー」
小学生(?)が歌い、それを遠目に見守る男は煙草をふかしている。通学路は今日も平和でいい天気だ。
その小学生(?)は、今日は一人だった。
見守る男、葛城は立ち上がった。
時は来た。


71:名無しNIPPER[saga]
2018/02/06(火) 02:20:41.50 ID:kLIsZwOI0
煙草屋として独立したのも、この少年のためだった。
一目で小学生に恋をした。
あの笑顔を苦痛に歪ませたい。その一心で付近に店を構えたのだ。
あの笑顔を独り占めにしたい。その一心でずっと待っていたのだ。
本業はやめた。多くの人が葛城に理由を聞いてきた。答えなかった。
以下略 AAS



72:名無しNIPPER[saga]
2018/02/06(火) 02:21:22.00 ID:kLIsZwOI0
煙草屋を閉め、裏口から回り込む。誰が廃棄したのか、新聞が道を舞っていた。
監視カメラの死角に待機する。煙草に火をつけ咥えた。
道端にあった邪魔なポリバケツを足で遠ざけた。倒れたがどうでもいい。
少年がもう少しで手に入る。
興奮で口のタバコが僅かに震える。武者震いと言い聞かせた。
以下略 AAS



73:名無しNIPPER[saga]
2018/02/06(火) 02:21:47.52 ID:kLIsZwOI0
少年は足を止めた。
隣に車が止まっていた。

「お兄ちゃん楽しそうだねぇ、俺らとも遊ぼうじゃねぇか、おーい」
「あれぇ〜?」
以下略 AAS



74:名無しNIPPER[saga]
2018/02/06(火) 02:22:14.70 ID:kLIsZwOI0
唇を噛み、睨みつけた。
罵声が出ていた。出した葛城も想定外だった。拳を強く握り、飛び出していた。
3人組と少年は振り返った。
3人組のうちの一人、金髪が振りかぶった。
一瞬虚を突かれた。こちらも反射的に拳を固める。
以下略 AAS



75:名無しNIPPER[saga]
2018/02/06(火) 02:22:53.59 ID:kLIsZwOI0
こいつはこちらの獲物だ!
続いて目の前のもう一人、ジャンパーに狙いを定める。
拳を振った。
スウェーされた。
踏み込む。
以下略 AAS



76:名無しNIPPER[saga]
2018/02/06(火) 02:23:23.51 ID:kLIsZwOI0
なんとか少年は奪われずに済んだ。
その少年は……?周囲を葛城は見渡したが、それらしい人影はなかった。
車の中にもいない様子を見ると逃げたのだろう。いきなり目の前で男たちが喧嘩を始めたのだ。無理もない。
3人組が車で逃走するのを見つつ、全く困ったもんじゃい、とひとりごちた。
だがこれで少年に借りを作る事が出来た。
以下略 AAS



77:名無しNIPPER[saga]
2018/02/06(火) 02:23:50.84 ID:kLIsZwOI0
葛城は目の前の敵に気を取られてそれに気が付かなかった。
目を見張った。なんだこの匂いは?記憶を巡らせた。


78:名無しNIPPER[saga]
2018/02/06(火) 02:24:26.70 ID:kLIsZwOI0
不法投棄された新聞は宙を舞っていた。

拳で弾け飛んだ煙草はどこへ行った?

煙草は火がついたまま新聞へ飛んでいた。
以下略 AAS



79:名無しNIPPER[saga]
2018/02/06(火) 02:24:57.59 ID:kLIsZwOI0
BNKRGは異臭で目を覚ました。煙?
煙か、煙ね。お母さんが料理を失敗したのね。
瞼を下ろした。
「煙」
ハッとして、目を開けた。
以下略 AAS



80:名無しNIPPER[saga]
2018/02/06(火) 02:25:27.09 ID:kLIsZwOI0
時計を見る、もう昼だ。疲れがたまっていたのか。こんな時間まで寝るなんて。
跳ね起きる。明らかに異常だ。ベッドにTISはいなかった。
BNKRGはキッチンへ急いだ。ここが火元ではない。煙の流れを見ると、火元は玄関か?
TISはどこへ消えたのだ?思いつくとすれば外か、それとも2階か?
BNKRGは人間の時と勝手が違う階段に難儀しつつ、なるべく息をしないよう2階へ上っていった。
以下略 AAS



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