41: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/01/21(日) 23:08:48.81 ID:VWwRAsjo0
「芳乃ちゃん、楓さん! 何が起こったかわかる!?」
二人と兎さんは比較的落ち着いていました。
「これは茄子ちゃん、よっぽど深く寝入ってしまっているみたいね。困ったわ」
「ふむー。三人が眠ってしまったのはー、森より吹く風を浴びたからでしょうー」
「風? でもアタシ達は別になんとも……」
私と紗枝ちゃんも、それにそもそも芳乃ちゃんと楓さんと兎さんも。
何か条件があるんでしょうか?
「何かしら妖術の心得がありー、あるいは通力、仙道の類に多少なりと通ずる者なればー、これしきはー」
「そ、そうなの? ていうかこの風ってなんなの? ひょっとして茄子さんが……!?」
「多分、そうなのだと思いますけど。茄子ちゃんは自分がそうしている自覚も無いんじゃないかしら」
言いつつ楓さんは愁いを帯びた表情で、懐からマジックペンを取り出します。
キャップをきゅぽんっと外します。
「茄子ちゃんは今、夜の中にいるの。夜はみんな眠るものでしょう?」
プロデューサーさんのお顔にマジックを近付けます。
「彼女がぐっすり眠れば、それはもう夜なんです。そうした眠りの気が染み出て、みんなを誘っているんじゃないかしら」
「よ、よくわかんないけど……って何しようとしてんの楓さん!? ストップストップ!!」
「あら、お約束だと思って……」
ぎりぎりでプロデューサーさんのお顔への狼藉は阻止されました。
71Res/45.54 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20