2: ◆5ErMbW2vGU
2018/01/14(日) 23:37:35.12 ID:/m4nMCCW0
魔物の国、テンペスト。
俺たちが興した国はいろいろありながらも人間たちに受け入れられ始めていると言える。
それは大変に喜ばしいことだ。これも偏に皆の頑張りのおかげだと思う。
未だ魔物、魔族を敵と認識し、恐怖し、畏怖し、嫌う者は少なくない。
それは仕方のないことである。
3: ◆5ErMbW2vGU
2018/01/14(日) 23:41:32.68 ID:/m4nMCCW0
今俺たちがいるのは自国、テンペストではなかった。
ドワーフの王、ガゼル・ドワルゴが統べる武装国家ドワルゴン。
我が国最初の友好国である。
ここはそのドワルゴンでも俺一押しの夜のお店、『夜の蝶』だった。
4: ◆5ErMbW2vGU
2018/01/14(日) 23:44:19.18 ID:/m4nMCCW0
それに俺の目的は仕事なのだ。
決してこのお店に来ることが目的だったわけではないのだよ。
ドワルゴンにて俺発案のハンバーガーショップを経営する計画があった。
今日はその下見件準備いった所なのだ。
5: ◆5ErMbW2vGU
2018/01/14(日) 23:46:57.99 ID:/m4nMCCW0
しかし人選か……。
智慧之王(ラファエル)先生の言いたいこともわかる。
何故なら────
6: ◆5ErMbW2vGU
2018/01/14(日) 23:49:09.90 ID:/m4nMCCW0
「しかし、俺はこういう店には慣れませんね」
そう呟くのは両隣にエルフが座っているベニマルだ。
額から二本の角を生やす元大鬼族(オーガ)の青年である。今では進化して妖鬼(オニ)と呼ばれる種族になっている。
7: ◆5ErMbW2vGU
2018/01/14(日) 23:51:44.69 ID:/m4nMCCW0
「……」
そんなやり取りを我関せずとばかりに目を瞑って酒を呷るのはソウエイだ。
ソウエイ自身は気にならないのかそれとも気にしないのか。
8: ◆5ErMbW2vGU
2018/01/14(日) 23:54:54.36 ID:/m4nMCCW0
俺が自身のスキルとそんなやり取りをしていた時、それは聞こえてきた。
「それで言ってやったのよ! クソ雑魚スライムの分際で! ってな!」
9: ◆5ErMbW2vGU
2018/01/14(日) 23:57:18.96 ID:/m4nMCCW0
「最近何かと話題になってるようだがな! まあ俺たちにかかればスライムなんてどれも同じようなモンってことよ!」
「そうそう!」
10: ◆5ErMbW2vGU
2018/01/14(日) 23:59:46.59 ID:/m4nMCCW0
「失礼、少々お話が聞こえてきまして」
「ああ? なんだアンタ?」
11: ◆5ErMbW2vGU
2018/01/15(月) 00:02:20.72 ID:ME4+nLZv0
おお! あの時の!
俺は威圧して気絶させてしまった冒険者たちを思い出した。
確かイチャモン付けてきた奴等だったな。
あの時失禁までしている奴等もいたはずだが……その話を自分からするものか?
12: ◆5ErMbW2vGU
2018/01/15(月) 00:05:27.99 ID:ME4+nLZv0
言葉だけの威圧。
ディアブロは『魔王覇気』を使用していない。
だが、彼らはそれ以上口を開けなくなった。
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