2: ◆5ErMbW2vGU
2018/01/14(日) 23:37:35.12 ID:/m4nMCCW0
魔物の国、テンペスト。
俺たちが興した国はいろいろありながらも人間たちに受け入れられ始めていると言える。
それは大変に喜ばしいことだ。これも偏に皆の頑張りのおかげだと思う。
未だ魔物、魔族を敵と認識し、恐怖し、畏怖し、嫌う者は少なくない。
それは仕方のないことである。
こういうことには時間がかかるのだ。
だから俺としてもそういった人たちがこちらに危害を加えてこない限りはこちらから敵対する意思はない。
現状、信じてくれる人達だけでもテンペストは賑わいを見せているし、ここから日々小さな努力を続けていくことが大事だろう。
と、言うわけで。
「みんなお疲れ様だな! 今日は無礼講としてパーッと騒ごう!」
「「「オオ─────ッ!!」」」
俺の合図で全員が手に持っているジョッキを掲げる。
記憶にあるキン、と高く響くようなガラスの音ではなく、やや鈍い音が木霊して全員がゴッキュゴッキュとエールを飲み干した。
この世界ではガラスが発達していない。
無いわけではないが、日用生活品に溶け込むまでに頒布するにはまだ時間がかかるだろう。
16Res/14.99 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20