8:名無しNIPPER[saga]
2018/01/07(日) 21:33:39.76 ID:yFLsf5WwO
「でも私にとってはやっぱり隊長は隊長です」
「まぁ、日本人だものね。私も貴方も」
「そうですよ」
9:名無しNIPPER[saga]
2018/01/07(日) 21:34:09.99 ID:yFLsf5WwO
心のどこかが反射的に力む。我ながらバカバカしい。今だに一体なんなのだろう。けれど、心の奥底でいろんな気持ちがパッケージ化されてしまっている。箱詰めされたそれらの感情を他人事のように遠くから冷ややかに見つめるまでが、パッケージ化。なのでまぁ、いろいろ思うところはあってもとりあえず表面ッツラは何も変化しないのだった。
「みほが、どうかしました?」
10:名無しNIPPER[saga]
2018/01/07(日) 21:35:06.74 ID:yFLsf5WwO
「うん。私が学校から熊本の実家に帰るとね、いつもみほが、私のスイッチを回してくれるんだ」
「隊長のスイッチ?」
「そう」
11:名無しNIPPER[saga]
2018/01/07(日) 21:36:21.55 ID:yFLsf5WwO
「つまり、家にいる間は、私にお姉ちゃんでいてほしかったそうだよ」
「……」
どうという感想もなかった。
12:名無しNIPPER[saga]
2018/01/07(日) 21:36:52.84 ID:yFLsf5WwO
ちょっとお客さんが
13:名無しNIPPER[sage]
2018/01/08(月) 14:58:44.86 ID:mCn0tAfX0
はやく
14:名無しNIPPER[saga]
2018/01/08(月) 20:17:28.94 ID:2JCfL+jf0
「あの子らしいですね」
「うん。だけどみほはもういない。だからもう随分とスイッチはオフのままだよ」
「そうですか」
「スイッチはね、このあたりにある」
15:名無しNIPPER[saga]
2018/01/08(月) 20:18:17.63 ID:2JCfL+jf0
「え、あ」
少し、遅れて、ようやく気づく。隊長はおどけている。こういう時、後輩は先輩のおふざけに付き合うのが礼儀だ。まして隊長は、誰もかれもにふざけたりはしないのだから。
16:名無しNIPPER[saga]
2018/01/08(月) 20:19:11.44 ID:2JCfL+jf0
間違えただろうか、と心配になる。でもそうではなかった。
「ダイヤル式だ」
「……あぁ、すみません」
17:名無しNIPPER[saga]
2018/01/08(月) 20:19:45.06 ID:2JCfL+jf0
「え、えぇ?」
さすがに、たじろぐ。もっと激しくしろという事なのだろうか。いいのだおるか。
だけど隊長の声はあくまでも楽しそう。ということは、力を込めても失礼にはあたらない。むしろこのまま何もしないほうが失礼なのかもしれない。
18:名無しNIPPER[saga]
2018/01/08(月) 20:20:20.07 ID:2JCfL+jf0
「ん……」
と隊長がかすかに喉を慣らす。その艶やかな音に手ごたえを感じた。
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