58: ◆L3c45GW7tE[saga]
2018/01/05(金) 23:22:20.39 ID:6rZ5mY140
闇のコートと眼帯が風にあおられ共に揺れる。
近くにいた六花を見て安堵した。
勇太「六花。」
六花「ゆうた……」
勇太「俺はこの世の王になった。邪王心眼、ありがとう」
そういって眼帯を渡す。六花は元の邪王心眼のような格好に見た目上ではなった。
六花「あれは……すごかった。暗炎龍、あれが」
勇太「見えたか。やはり力の持ち主だな。闇の力すごいってお前いってたろ?」
六花「うん!えっと……聞いていい?本当に死なないの?」
勇太「死ぬように見せかけて。本当は天国に行く。本当に天国に行く。だから実質死んでない」
六花「うん!!!」
勇太「他に質問は?」
六花「ないよ!」
勇太「これでずっと一緒だな」
六花は今まで見せなった、被りじゃなくて、満面の笑みで俺を抱いた。
六花「ゆうた!!!!!ゆうた!!!!!!!」
六花は泣きじゃくっている。嬉しさと涙で溢れている。俺もつられてしまった。
六花がいなかったら、こんなところまでいけなかった!!
心が温かい。好きだ!六花!
六花「ありがとう!ありがとう!!!」
勇太「嬉しい。終わったんだ」
六花「寂しかったよーーーー!!!!!!怖かったんだよーーー!!!!」
勇太「六花……!六花…….!」
六花「闇の力凄かった……!あんなの見たことなかった……!」
勇太「そうか特異能力はまだあったんだな。邪王心眼消えてないじゃんか」
六花「私、ゆうたがどこかに行くかって怖かったの……!世界が変になるのが怖かった!でもゆうたすごくかっこよかった!」
勇太「お前を置いてどっかに行くはずがないだろ」
六花「うぅ…….うぅうう!!!」
勇太「終わったんだから喜べって。ずっと一緒だろ?死んでもずっと俺の隣」
六花「だってだって!」
勇太「バカ、俺も泣きそうになるだろ!涙こらえているんだぞ!」
六花「やっぱりこのゆうたがいい!」
勇太「俺も邪王心眼がいい!ダークフレイムマスターに従う六花がほしい!」
涙が出そうだけど、このあとの本当の気持ちのために我慢した。
嬉しすぎて苦しかった。
六花は泣きじゃくってすごくかわいかった。
でももう二度と悲しませたくなかった。喜んだ顔が見たい。
いつまでも俺を愛して、悲しみは全部俺のためにしてくれる。
尊敬するし、そんな六花に尊敬されたい。
ずっと守りたい。
いつまでもずっと一緒に居たい。
何があってもこいつを守る。
これが俺の、新しいレール。
目的だ。
決めた。六花がいい。
そういえば邪王心眼の返還、まだだったよな?
涙で肩も胸も、雨に濡れたみたいになってるな。
勇太「うん。落ち着いた?」
六花「うん……」
勇太「長くなったんだけど、今度は俺から話があるんだ」
六花「うん……待ってた!」
ありがとう、と言って少し整理しよう。
これからのこと。
恋人でなく、婚約者として受け入れること。
それは多大な責任を負うことになる。
俺はそれを分かっている。だからここまで付き合ってきた。
六花のケガも看病し、俺のリストラも想像がつかないけど埋め合わせがいるんだ。
お金の問題。親戚の問題。俺だけじゃ無理だと思うけど、二人なら空を飛んでどこまでも行ける。
絶対に守る。
富樫家と小鳥遊家が繋がる。怖いけど、皆優しい一面があるから大丈夫だろう。
俺は六花のお父さんみたいに立派になれるだろうか……。
ううん、幸せにしたい!信じたい!
もう未来に恐れたりなんてしない。六花が好きだから、最後まで看取るんだ。いったら天国で遊ぶんだ。そして天国で彼女の本当の死を看取るんだ。笑顔で。
もう死は怖くない。
だから六花が死ぬまで、俺も永遠に生きる。
俺が責任を取る。
その思いを込めて、六花に眼帯を渡す。
付けた六花の顔が、いつものように思える。
そのいつものが、俺にとっての宝物だ。
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