5: ◆cgcCmk1QIM[saga]
2018/01/04(木) 18:42:36.57 ID:R409ZOpN0
だけど、その表情はほんの一瞬でかき消えます。
はっ、と我に返るように、白菊さんの表情に生気が戻って、戸惑い、驚き、恐れ―――そんなごく当たり前のものに変わります。
その変化にもまた、目を奪われて。私は白菊さんに目を凝らそうとしたのですが、それ以上白菊さんを見ていることは出来ませんでした。
だってあわや大けがの落下事故です。
派手な音もしました。
すぐにまわりは大騒ぎになって、騒ぎを聞きつけた私のPさんも、白菊さんのPさんもすぐ駆けつけてくれて……私たちの周りはあっという間にすごい人だかり。
白菊さんの表情はすぐに人混みの影に隠れて、すっかり見えなくなってしまったのです。
だけど、たった一瞬でかき消えたあの寂しげな表情は私の脳裏に焼き付いていて―――知りたい、と思ったんです。
あの表情の理由を。
そして、白菊さんがどういう人なのか、ということを。
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