【ミリマス群像劇】最上静香「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」
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101: ◆17z5a1JMEs[saga]
2017/12/24(日) 03:54:13.65 ID:tCiOWLnR0

奈緒「静香、まずいで!」

奈緒さんが慌てた様子で私に語り出す

静香「どうしたんですか?奈緒さん」

奈緒「静香が電話してるときに店の前をカップルが通りかかったんやけど、どうやら引ったくりが路上ライブに乱入して、ギターを壊したみたいや!」

静香「え?」

私は耳を澄ましてみる。耳はもう本調子に戻ったのに音が聞こえない。
奈緒「ほら、もう音が聞こえんくなってるやろ?そんでな、恐らくそこで歌ってたのって――」

静香「翼……」

そうだ。きっと翼だ。私を路上ライブに誘おうと電話を掛けてきたことを思い出す。
演奏がない状態で歌う翼の姿が頭に浮かぶ。それはとても孤独な戦いだ。
何か、何か私にできることはないの?
私に、翼へと繋げるバトンはないの?考えろ、諦めるな!
私は周りを見回してみる
あった、あれだ!

静香「奈緒さん!」

私は奈緒さんに目線で合図をする。

奈緒「わかってる!」

私は急いで電子ピアノとスピーカーを接続し、音量を最大にする。そしてスピーカーを外へ出す。一方奈緒さんは音楽雑誌から私たちの歌の楽譜が乗っているページを忙しなく検索する。

奈緒「静香、これや、次はこの歌が来る!!」

静香「え?どうしてわかるんですか?」

奈緒「親近効果や!瑞希に最近マジックを見せてもらった時に教えてもらったんや!」

静香「分かりました。信じますよ、奈緒さん!」

ピアノの前に座り、楽譜をセットする。
翼、絶対に繋いでみせる。だから翼、あなたも絶対に諦めないで!
静香は目を閉じてその時を待つ。タイミングが大事だ。集中しろ!
そしてその時がきた。

「GO MY WAY!! GO 前へ!!頑張ってゆきましょう。一番大好きな私になりたい」

奈緒「来た!」

静香「はい!」

思いを込めてピアノを奏でる。大丈夫よ、そのまま歌いなさい翼!あなたは決して一人じゃない。必ずバトンは繋げて見せるから!





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