【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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68:名無しNIPPER[saga]
2017/12/31(日) 10:25:05.01 ID:0m/dVbvg0

「ねえ、デザイアさん。あなたもエスカッシャンを持っているんでしょう?」

「……ああ」

「返して」

「…………」

「それはこの子たちの、そしてこの子たちが住んでいたロイヤリティの物だよ」

「……返してと言われて、素直に返すとでも思うのか?」

「うん」

 ゆうきの迷いのない言葉に、デザイアが虚を突かれたようだった。

「貴様、正気なのか?」

「正気だよ。じゃあ、どうしたら返してくれるの?」

「……これは我々アンリミテッドが奪い取ったもの 。すでに我々のものだ」

「そんなのおかしいよ」

「おかしいと思うのなら、奪い返すのだな。力尽くで」

「…………」

 デザイアの言葉に対し、ゆうきもまた答える言葉を持たなかった。お互いの主張は平行線をたどり、決して交わることはない。

「……王野さん、もういいわね? いくわよ」

「いや、今日はやめておこう。私はただ、このホーピッシュと貴様たちプリキュアの様子を見に来ただけだ」

 呆然とするゆうき、臨戦態勢に入るめぐみ。そんなふたりに対し、仮面の騎士デザイアはやはり悠然と、片手でめぐみを制した。

「逃げるっていうの?」

「言ったはずだぞ? 私はアンリミテッドの最高司令官だと」

 声は背後から聞こえた。理解と視覚が逆転した。背後から聞こえた声に、ようやく気づいたのだ。

 目の前にいたはずのデザイアが、いつの間にか背後に回っている。



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