【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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名無しNIPPER
[saga]
2018/06/24(日) 10:06:43.71 ID:sW82/1G70
…………………………
闇の戦士ゴーダーツは、久々にホーピッシュの大地を踏んだ。そこはダイアナ学園の裏庭だ。
「……あの方の闇の波動はこのあたりで感じたが」
プリキュアやその他の学校関係者に、いまの姿で見つかるわけにはいかない。良くて不審者、最悪妖怪や都市伝説の類いにされてしまうかもしれない。
放課後に現れる漆黒の巨漢、なんて学校の七不思議になってしまったら、本当に目も当てられない。
「やっぱりあんたも来たのね」
「……ゴドーか」
ガサガサと草を踏み分けながら、同志である闇の戦士ゴドーが現れる。
「あれほどの闇の発露。今すぐ来いと言っているようなものだったからね」
そして木の上には先客がいた。暇そうに太い枝に腰かけるのは、もうひとりの同志、闇の戦士ダッシューだ。
「いや、しかし、このホーピッシュで君たちとこんな形で顔を合わせることになるとは思わなかったね。まったく、あのお方は何をお考えなのか」
「お前はデザイア様のお考えに文句をつけることしか知らんのか」
「盲目に付き従うよりはいいと思うけどね」
「……何だと?」
「やめなさいよ、くだらないわね。あたしだって予定があったのに行けなくなって、気が立ってるんだから」
三人は押し黙り、それきりその不毛な会話をやめにした。
そしてその場に、彼らを呼び寄せた人物が現れた。
「よく来てくれた、ゴーダーツ、ダッシュー、ゴドー」
その漆黒の出で立ちは、まるでホーピッシュに穴が空いたような印象を与える。それはあながち間違いではないだろう。
アンリミテッド最強の騎士、暗黒騎士デザイア。
それは、ホーピッシュに巨大な穴を穿ち、闇に染め上げようとしている彼らの最高司令官だ。
「今日は貴様たちに、新たな力を授けようと思う」
「新たな力?」
ダッシューが木の上から降りて、問う。
「それは一体……」
「今から見せてやろう」
デザイアが腕を振るう。闇がその場を覆う。一瞬にして、ホーピッシュからアンリミテッドへ位相をずらしたのだ。
そしてそこに現れたのは、座って寝息を立てる――、
「――――ッ……!? 皆井先生!?」
ゴドー動揺するような声を出す。デザイアが仮面の顔をもたげ、問うた。
「どうかしたか、ゴドー」
「い、いえ。なんでもありません」
ゴドーは何かを飲み込むように、そう言った。
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