【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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629:名無しNIPPER[saga]
2018/06/24(日) 10:07:09.85 ID:sW82/1G70

「……この男をどうするおつもりですか?」

 次いで、ゴーダーツがデザイアに問う。

「すぐにわかる」

 デザイアが皆井先生に腕をかざす。

「見えるか? この男の欲望が。この男の胸の中にある、悲哀、憎悪、そして、欲望が」

 言葉とともに、それが明確なビジョンとして三人の脳裏に再生される。





 想いを寄せる女性がいた。

 しかし、その女性には、他に好意を寄せる男性がいた。

 そのふたりは、己から見てもお似合いで、自分にはどうすることもできない。

 その気持ちを押し込めて、押し込めて、我慢する。

 同僚が羨ましい。想いを寄せる女性が、好意を寄せる男だ。

 羨ましい。

 けれど、彼が自分にないものをたくさん持っていることも知っている。

 そしてそんな彼に惹かれる彼女の気持ちも分かる。

 自分のように、生徒からは気軽に名前で呼ばれ、慕われているのか舐められているのか分からないような立場にいるような教員よりは、よっぽど。

 彼のように、校長や理事長からも信頼され、色々な仕事を任される男の方が魅力的なのも分かる。

 彼のようになりたい。

 けれど、自分には無理だとわかる。

 苦しい。

 つらい。

 憎らしい。

 そんな人間になりたい。

 願わくは、彼女の好意を勝ち取りたい。





「この欲望を解き放つ。それが、“ウバイトーレ”を生み出す方法だ」

 いつの間にか、皆井先生の心の中に入り込んでいたようだった。デザイアの言葉で我に返る。



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