【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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名無しNIPPER
[saga]
2017/12/31(日) 10:15:24.53 ID:0m/dVbvg0
「うん。分かった。じゃ、先に教室に行ってるねー」
ユキナは元気にぱたぱたと駆けていった。ユキナはミーハーな面も強いが、こういうところはさっぱりしていて気持ちのいい友達だ。
「……じゃあ、ちょっと人のいないところに行きましょうか。中庭でいい?」
「そうだね。この時間なら、人もいないだろうし」
「いい加減、フレンを鞄から出してあげなくちゃ、可哀想だし」
「あ……ブレイもだ」
言ってから、忘れてたの!? とばかりに鞄の中身がゴソゴソ動く。申し訳ないことをしてしまった。急いで校舎脇の中庭に向かうと、やはり人気はなかった。
「ごめんね、ブレイ。今出してあげるからね」
ゆうきがジッパーを開けると、ぷはぁ、とブレイが顔を出した。
「ゆうき! ひどいグリ! 鞄の中に入れるなら入れるで、もっとゆっくりと入れてくれないと苦しいグリ!」
「ごめん! いきなりユキナが来てびっくりしちゃってさ」
ブレイの顔は真っ赤だ。本当に苦しかったのかもしれない。
「今度はちゃんと入れる場所とか考えるから。ごめんね」
「グリ。頼むグリよ」
「偉そうニコね。運んでもらってる分際で何をわがままを言っているニコ」
すとっ、と。中庭に華麗に降り立ったのは、薄いライトブルーのぬいぐるみ……のような自称優しさの王女、フレンである。
「フレンだって運んでもらってるグリ!!」
「あら、当たり前ニコよ。だってあたしは優しさの王女なのだからニコ」
「ブレイだって勇気の王子グリ!」
「でも “弱虫” ニコ」
「フレンだって優しくないグリ!」
「な、何ですって!?」
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