【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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名無しNIPPER
[saga]
2018/05/13(日) 21:57:11.35 ID:sptbJ6v70
「……!? ひ、ひなぎくさん……!」
「そんな怖い上司を見たような顔をしなくてもいいじゃないですか。傷つきますよ?」
パン販売の小紋ひなぎくさんは職員室の戸を開け、顔を覗かせていた。
「今日のパン販売は終わりました。今日はこれで失礼します」
「ああ、今日もご苦労様でした。売れ行きは順調ですか?」
松永先生が丁寧に対応する。ひなぎくさんは学校内でパンの販売はしているが、外部の人間だからスイッチを切り替えたのだろう。内輪での談笑と対外的な話ではしっかりと線を引いているのだ。
「ええ、おかげさまで。パンはもちろん、紅茶とクッキーのセットも完売です」
「それは何よりです。今後とも、生徒たちの胃袋と午後のやる気のために、よろしくお願いします」
しかし、その一線がなかなか引けない先生も、いる。
「ち、ちちち、ちょっと待ってください!」
皆井先生が血相を変えて言う。その狼狽した様子に、彼は戸惑う。まさか、潜入がバレたのでは――
「――ひ、ひなぎくさん、い、今、郷田先生のこと、親しげに“篤志さん”って呼ばれました?」
そんなことか、と。彼は危うくよろけそうになる。やはり皆井先生はどこかズレている。
「へ……?」
対するひなぎくさんは不思議そうな顔で。
「家ではいつも篤志さんとお呼びしていますが、やはり学校では郷田先生とお呼びした方がいいでしょうか……?」
「家!?」
皆井先生がよろよろと自分の席に倒れ込むように座る。
「ひ、ひなぎくさん、美しくていいな、と思っていたら、郷田先生の奥さんだったとは……」
「何を勘違いしているのか知りませんが、違います。小紋さんは私の下宿先の大家さんです」
「……あ、なるほど」
皆井先生が立ち上がり、ネクタイを直し、ビシッとジャケットの襟元を正し、うやうやしくひなぎくさんに礼をする。
「これはとんだ失礼を致しました。私としたことが、とんだ早とちりを」
「今さらその態度は遅いと思うけどな」
松永先生が呆れたように言う。
「……じゃ、大家さんの許可も取れたということで、郷田先生も今夜付き合ってくださいね」
「え、ええ……」
「ここだけの話」
松永先生が、ひなぎくさんに何やら身振り手振りをまじえて話しかけている皆井先生を示しながら、小声で言った。
「皆井先生、酔っ払うと大変なんですよ。悪いですけど、巻き込まれてください」
「……まあ、そういうことであれば」
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