【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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411:名無しNIPPER[saga]
2018/04/01(日) 10:05:08.34 ID:TVNRAefO0

…………………………

 ズル休みではない。朝起きたときは少しだけ熱があった。それはお母さんだって知っているし、だからこそ学校にお休みの電話もしてくれた。

「……暇だなぁ」

 とはいえ、元々微熱程度でどうとなるようなヤワな身体ではないし、昼前に計り直した時点で熱はしっかりと平熱に戻っていた。あきら自身も分かっている。ゆうきとめぐみに会うのが怖くて、微熱を理由に、学校を休んだのだ。

「これじゃあ、ズル休みみたいなものだよね」

「そんなこと、ないと、思うドラ……」

 ズル休みをしているという自責の念に耐えられなくて、あきらは制服に着替えた。そんなあきらを見て、パーシー――ドラゴンのカドをとことんまで落として、ふわふわにしたようなぬいぐるみにしか見えない王女様――が、心配そうに言う。

「学校、行くドラ?」

「うん。今からじゃ6時間目からの参加になっちゃうだろうけど、行くよ」

「ドラ……」

 その心配そうな顔をよしよしと撫でて、あきらはカバンを手に取った。

「……あ、そうだ」

「ドラ?」

「パーシー、ずっとお留守番じゃ退屈でしょ? 一緒に学校、行ってみない?」

「ドラ!?」

 パーシーは驚きで目をまん丸にした。

「ぱ、パーシーが学校にドラ……?」

「そんな怖いところじゃないよ。パーシー、わたしと会ってから、わたしの家から出てないでしょ? 運動不足になっちゃうよ」

「で、でも、ドラ……」

「あと、情熱的な人も探せるよ。学校、行こ?」

「ドラ……」

 パーシーはしばし逡巡するような顔をしたが、やがて顔を上げ、小さく不安げに頷いた。

「よろしく、お願いします、ドラ……」

「うん!」

 あきらはにこりと笑って頷いた。



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