【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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383:名無しNIPPER
2018/03/18(日) 10:10:41.52 ID:uBlGke+q0

『ウバッ……ウバァアアアアア……』

 ウバイトールはさらさらとそのカタチを崩していく。そして黒々とした欲望の塊は霧散し、世界に色が戻る。

「いずれ世界は闇に墜ちる。欲望に飲み込まれる。君たちがやっていることは、それを少しだけ先延ばしにしているだけに過ぎない」

 ダッシューが言う。

「欲望に抗うことはできない。人は、やりたいことしかできないのさ」

「私には、それがあなたの言い訳にしか聞こえないわ」

「っ……」

 ユニコの応えに、ダッシューは歯がみして、消えた。ユニコとグリフも変身を解き、元の姿に戻る。

「……ゆうき。話が途中だったわね」

「ん?」

 微笑む親友に、めぐみはそっと笑いかけた。

「あなたがいなければ、私は生徒会選挙に出ることもなかったでしょうし、こんなに選挙をがんばることもできなかったわ」

「だ、だから、そんなことないって……」

 恥ずかしそうにはにかむゆうき。その親友の姿がただただ愛おしくて、めぐみはおずおずと、ゆっくり、ゆうきに抱きついた

「これからも、私の親友でいてね。ゆうき」

「もちろんだよ! わたし、ずっとめぐみの大親友だよ!」

 ゆうきが、そんなめぐみに応えて、めぐみを抱きしめ返してくれたことが、何より嬉しかった。

 ふふ、えへへ、と笑い合う。

 ダッシューの言うようなことにはきっとならない。

 だって、この世界はこんなにも明るくて、色に溢れているのだから。



「――こんなところにいたのか。探したよ。大埜さん、王野さん」



「ひゃっ」

「きゃっ」



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