【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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382:名無しNIPPER
2018/03/18(日) 10:10:15.64 ID:uBlGke+q0

「た、たとえ、どうであろうと……」

 ダッシューはよろよろと立ち上がる。

「君たちは、あのウバイトールには勝てない。君たちの欲望も入ったあのウバイトールは、自分たちの欲望すら叶えることができない君たち程度に、勝てるはずがない」

「そうかしら?」

 その直後、体育館中に大音声が響き渡る。

「うぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

『ウバッ……!?』

 薄紅色の光が弾けた。それは苛烈な勢いをもって、ウバイトールを圧倒していた。キュアグリフの“立ち向かう勇気の光”が爆発的な勢いで広がっていく。

「ばっ、バカな……!?」

 ダッシューが呻く。キュアグリフは今まさにその戒めから逃れようとしていた。ウバイトールのコードが今にも千切れそうなほど細くなっていく。

「はぁぁあああああ!!」

 そして、キュアグリフが気合いを入れた瞬間、コードがはじけ飛ぶ。

『ウバァアッ!!』

 引っ張るために力を入れていたウバイトールが後ろに倒れ込む。

 キュアグリフは追撃の手を緩めない。そのままウバイトールに近づき、千切れたコードを握ると、力一杯引っ張り、振り回しはじめた。

『ウバァアアアアアアア!?』

「はぁああああああああああああああああああああ!!」

 グルグルとウバイトールを振り回すキュアグリフと、一瞬目線が交錯する。その刹那にグリフの意志を読み取ったユニコは、厳かに頷いた。

「……ダッシュー。私たちは生徒会選挙には負けたけど、あなたたちには負けられないのよ」

「ッ……」

「ユニコ!」

「ええ! 来なさい! グリフ!」

 グリフが勢いをつけ、コードを放す。散々振り回され目を回しているウバイトールが、まっすぐ、ユニコに向け放たれる。

「角ある純白の駿馬、ユニコーンよ! プリキュアに力を!」

 ユニコは迫るウバイトールに向け駆け出した。“守り抜く優しさの光”がそれに追随し、神獣ユニコーンの姿を形作る。



「プリキュア・ユニコーンアサルト!」



 ウバイトールに向け放たれた神速の突きは、過つことなく欲望の闇を打ち貫く。



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