【モバマス】飛鳥「ボクは、宮本フレデリカだ」
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8: ◆JDH1DmZBjFQa[saga]
2017/12/15(金) 19:46:05.17 ID:TXSil8FD0

【夕方、カフェ】

入り口のドアに括りつけられた鈴が扉を開けることで揺れる。優しい音色が耳に届く。
薄い茶色主体のデザインとコーヒー豆の香りがボクのココロを癒してくれる。
何処にでもあるチェーン店のような騒々しさはなく、純喫茶ほどの堅苦しさもない。うん、悪くない空間だ。


奏「みんな、どれにする?」


各自がそれぞれ飲みたいものを注文していく。ボクはアイスコーヒーをオーダーした。
程なくしてウェイトレスが注文したドリンクを持って来る。
ボクが頼んだアイスコーヒーにはいつも飲んでる通り、ミルクと少し多めのシロップを付け足しておいた。


周子「シロップめっちゃ入れるやーん」

フレデリカ(飛鳥)「苦いのは苦手なんだよー」

奏「だからいつもカフェオレ飲んでるじゃない」


アイスコーヒーにミルクとシロップを入れてかき混ぜる。
黒い液体に白い液体が混ざるこの瞬間を見ているのは嫌いじゃない。
カップ内の最大多数派であるコーヒーに対しての少数派であるミルクのささやかな抵抗。
白と黒のせめぎ合いによってボクは今日も美味しくコーヒーを飲む事が出来ているんだ。
ミルクとシロップに小さな感謝の念を抱きながら甘くなったコーヒーを飲むと、すごく甘い。
いや、ミルクとシロップを足したのはボクだからそうなっているのは当たり前なんだけど、異常に感じる。
そうか、今はフレデリカの体だから味覚が変わっているんだな。

ボクが人格入れ替わりの新たな発見に納得していると、入り口の方から鈴の音が聞こえた。




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