【ミリマス】女王閣下をプロデュース
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29: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/12/10(日) 07:45:02.31 ID:sgFcYz010

「これ、う、上手くいくのか……?」

まるでマトモではない光景を前にして不安げに呟くプロデューサー。
春香が男のことを一瞥し、「お主のように無駄に暴れておらぬ分、不完全な結合はするまいて」と棘のある答えを彼に返す。

そんな二人の見守る中で肉塊は開かれた入り口から強引に体の一部をねじ込むと、
ズルズルと蛇が穴に入り込むように口の中へと消えて行った。

しばしの沈黙が訪れる……一分、二分。そして三分が経過しようとしたところで死体の指先がピクリと動き、
「あ、……う……」とその唇から呻きとも吐息ともつかぬ言葉が吐き出される。

春香が再び手をかざすと、それに呼応するよう百合子の体も脈打った。

一度は完全に閉じられてしまったはずの二つの瞳が開かれて、
気だるげに上体を起こした百合子は虚ろな視線を傍らの二人へ向けて言う。

「……は、るか……さん。プロデューサー……さん? ……私、私、死んだん、じゃ……?」

まだ事態を飲み込めていないといった様子の百合子に「そう、その通りじゃ」と春香が頷くと、
プロデューサーが安堵のため息と共にこう続けた。

「よかったなぁ百合子、お前は見た目も殆どそのままだ!」

「えっ?」

「俺なんて仰天して暴れたもんだからコイツが中まで入れずに……。
いやしかし、ホントに上手くいって良かった良かった良かったよ!」


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