【ミリマス】女王閣下をプロデュース
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28: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/12/10(日) 07:43:38.50 ID:sgFcYz010
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百合子が意識を失うと彼女の肉体は事務所の床へ降ろされた。
その肌は蝋人形のように青白く、一目で血の気が通っていないことが理解できる。

……少女、七尾百合子は今、十五年という人としての短い生を終えたのだ。

春香が死体の傍に立ち瞼を閉じて集中する。事務所の中の空気がざわざわと重苦しい圧力をもって流動し、
彼女がかざす右手の平へと集まっていくのが傍らのプロデューサーにも感じられた。

自身が今の姿に作り変えられた時と同じように、
"力"の余波を受けた植木鉢の中の植物がその動きを増々激しくさせていく。

「"我は揺り起こす命無き生者"……彼の者の恐怖と絶望を礎に、哀れな死体よ、今一度の生に目を覚ませ」

春香が呪文を唱えると同時に死体に変化が現れた。
百合子の髪の編み込みがほどけ、その全身が小刻みに痙攣する。

そして春香の手の平に集められた邪悪なオーラとしか言い表しようの無い空気の塊がゆっくりと、ゆっくりと、
そのおぞましい姿をこの世に発現しはじめる。

それは何を隠そう肉団子。そう! プロデューサーの頭を覆っているあの奇妙で不気味な肉塊と同じ物だ。

そのつみれのような物体はじゅくじゅくと肉の触手を伸ばしながら百合子の肉体に取りつくと、
血の気を失った彼女の唇を無理やりに力でこじ開けた。


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