1: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/12/06(水) 20:56:03.52 ID:BdHnp9Da0
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前世の記憶、隠された姿、人智超越の魔性の力。幾度となく繰り返されて来たその行為は、
ともすれば封印されし真の自己を、覚醒させようとする本能の一種だったのかもしれない。
「危ない! 春香さんっ!!」
「きゃーっ!!」
今日も今日とて765プロに天海春香の"どんがらがっしゃん"が鳴り響く。
だが、しかし、今回ばかりは違っていた。
一体なにが違っていたのかと問われれば、倒れた彼女が頭から、事務所の壁に突っ込んで行ったと言う点だ。
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2: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/12/06(水) 20:59:49.17 ID:BdHnp9Da0
普段なら、だ。急にバランスを崩したとて、キチンとその両手でショックを和らげたり、
お尻から床に倒れて事なきを得る春香なのに。
今回、その手は荷物で塞がって、前のめりに倒れた彼女のお尻は地面から十数センチも浮いていた。
3: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/12/06(水) 21:01:11.44 ID:BdHnp9Da0
「春香、だ、大丈夫か?」
そんな彼女にいの一番。声をかけたのは担当するプロデューサーであった。
男はしゃがみ込んだ春香に駆け寄ると、その立ち上がりを助けるために手を差し出す。
4: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/12/06(水) 21:03:04.51 ID:BdHnp9Da0
「七尾百合子」
「は、はい?」
5: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/12/06(水) 21:05:33.79 ID:BdHnp9Da0
悲鳴にも近い声を上げると百合子は部屋の中をしきりに見回した。
尋常ではない取り乱しようである。
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