4: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/12/06(水) 21:03:04.51 ID:BdHnp9Da0
「七尾百合子」
「は、はい?」
「貴様、どうして我を受け止めぬか! お陰で頭がすこぶる痛む……! 罰として、しばしの間お前の"文字"を奪ってやろうっ!!」
プロデューサーたちが呆気に取られるその中で、
唐突に妙なことを口走った春香が百合子に向けてスッと右手を伸ばして見せ――次の瞬間、百合子の視界から文字が消えた。
それは余りに一瞬の出来事で、初め、本人はなにをされたか理解することさえできなかったが……。
「……あれ? あれっ!? あれれれれれれっ!!?」
突然素っ頓狂な声と共に、驚愕の表情を浮かべた百合子が手近にあった時計を掴む。
それはデジタル表記の置時計であり、今が朝の『9:02』であることをしっかりと表示していたのだが。
「プロデューサーさん、今、何時です!? 時計が、時計が……!」
「なに? 時計? 時計ならその手にあるじゃないか」
「あるのは分かります! 見えてますけど! 見えてますけどっ!! ……これ、ちゃんと数字を映してます!?」
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