【ミリマス】白石紬「彼女の笑顔はミリオンドル」
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7: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/12/03(日) 00:27:27.01 ID:IeQoE4Hm0

少々認識の食い違いはありましたが、現場を発ったプロデューサーを見送ると、私たちは撮影を再開したのでした。

今回、麗花さんと尋ねたのは劇場と事務所のちょうど相中に位置する商店街。
その立地の便利さ故に、私たち765プロのアイドルも立ち寄る機会の多い場所であります。

何を隠そう私自身、ここには贔屓にさせて頂いている美味しい和菓子の店があり……。

「へぇー、ここが紬ちゃん行きつけの『豪華堂』?」

「はい。今回こちらの商店街を訪ねると話に聞いた際、是非とも紹介したいお店ですとスタッフさんたちにも――」

「なるほどなるほど……こんにちはー!」

ですが、少しは待って下さい!! 私が止める暇もなくお店に入って行かれる麗花さん。
こっちはまだお店の紹介をしている途中だったのに……もう、なんなんホント、この人は!

「凄い凄い! 店内一面和菓子だらけ!!」

「それは当然ではありませんか? こちらの豪華堂さんは和菓子作りの老舗でして、以前から『西の塩見に東の豪華』と――」

「見てみて紬ちゃん! この雲平ってお菓子なんだけど、どこからどう見ても鳴門だよね♪」

「れっ、麗花さん! 話はしっかり聞いてください!!」

「貴音ちゃんのラーメンに乗せてみたら、気づかずペロリと食べちゃうかも……」

「麗花さん!」

けれども慌てる私を一人置き、撮影は順調に進んでいく。
なんでもこの番組の視聴者には、自由奔放な麗花さんに振り回される私の姿が受けてるのだとかなんだとか。

……く、うぅ、私は笑い者にされるためにアイドルになったワケじゃない。
なのに、こんな風に私を困らせるお仕事ばかり持って来る、あの人の考えてることが分からない!


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