勇者「よーし、いっちょ叛乱でもするか!」
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45: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2017/12/29(金) 19:42:53.60 ID:sOpPte4i0
狩りから数日後。自室にて。
まだ軍師の胸には、漠然とした不安が広がっていた。
薬師は本当に信頼できるのか。政治や軍事にとどまらず、個人的な相談にも乗ってくれた、心優しい薬師。

何より、片頭痛を治した恩人である。

しかし、薬師にしては異様なほど様々なことに精通している。
館の中で自分と真剣に政治談議を繰り広げられるのは、薬師だけだろう。
そこが怪しい。

軍師「私は――――」

何十人もの仕事仲間に別れを告げてきた。皆、良き友だった。
先代勇者の浪費と理不尽な課税からバルフの町を守るためだ。
もし、薬師がスパイだとしたら。
その仮面を剥いで、主君の前に突き出すことはできるのか。

軍師「……何を考えている。あの薬師がスパイなど、あるわけがない。そもそも、敵である魔族は滅びた。東にある大唐国も同盟を結んでいる。誰が間諜を送り込むのだ」

間諜「こんにちは、薬師です。入ってもよろしいですか?」コンコン

軍師「入れ」



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