棟方愛海「あたしの罪としがない苦しみ」
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1: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/11/19(日) 01:52:38.26 ID:QUXWsklw0
「貴女のせいよ」

夕日が射す教室で、彼女は言った。

「貴女のせいよ、棟方さん」

先ほどまで愛を囁いていた唇が、微笑に歪みながらあたしを責め立てる。

「私、女の子を好きになっちゃったわ。ほんの少し前まで、恋に恋してたっていうのにね」

「貴女に出会わなければ、普通に男の人に恋をしていたというのに」

「今では毎日貴女のことばかり考えているわ」

彼女は笑みを絶やさない。

もうすぐ欲しいものが手に入る、そう確信した顔だ。

「女の子が女の子を好きになるなんて気持ち悪い、なんて言わないわよね?私がこんなふうになったのは貴女のせいなんだから」

「嫌とは言わせないわよ」


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2: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/11/19(日) 01:53:25.12 ID:QUXWsklw0
彼女はあたしの右手を掴んで無理やり自身のお山に押しつけた。

普段あんなにも求めていた感触なのに、いつも通り柔らかくて温かいのに。

何故だろう、今すぐ手を離したくて仕方ない。
以下略 AAS



3: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/11/19(日) 01:55:13.04 ID:QUXWsklw0
「起きてくだしゃい、愛海ちゃん」

聞き慣れた声で目が覚める。

あたしは事務所の休憩室にあるソファーで眠っていた。
以下略 AAS



4: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/11/19(日) 01:56:17.17 ID:QUXWsklw0
「んーっとね」

夢は見た。

まだアイドルになる前、青森にいたころのある出来事の夢だ。
以下略 AAS



5: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/11/19(日) 01:57:24.79 ID:QUXWsklw0
「愛海ちゃん?」

くるみちゃんが心配そうに顔を覗き込んでくる。

「ごめん。夢の内容、忘れちゃった」
以下略 AAS



6: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/11/19(日) 01:58:46.88 ID:QUXWsklw0
とはいえ寒いのは事実だろうから。

「じゃあ手を繋ぐ?」

妥協案を提示してみたら。
以下略 AAS



7: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/11/19(日) 01:59:24.04 ID:QUXWsklw0
くるみがレッスンを終えて事務所に戻ると、愛海ちゃんがソファーで眠っていた。

待たせちゃうから先に帰っていいと言ったのに。

起こさなきゃ、と思うけどもう少しだけ愛海ちゃんの寝顔を眺めていたい。
以下略 AAS



8: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/11/19(日) 02:00:02.03 ID:QUXWsklw0
大沼くるみが好きなもの。

豆乳、お風呂、ポケットティッシュ集め。

大沼くるみが苦手なもの。
以下略 AAS



9: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/11/19(日) 02:00:35.89 ID:QUXWsklw0
事務所に入ってしばらく経つのに物覚えが悪くて道がわからないくるみを、馬鹿にすることなく愛海ちゃんは手を引いてくれた。

要領が悪くてレッスンで居残りになるくるみを、愛海ちゃんは今も待ってくれる。

くるみのコンプレックスだった大きなお胸を愛海ちゃんはいつも褒めてくれる、のはよくわからないけど、でもくるみは前よりお胸を隠さなくなった。
以下略 AAS



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