74: ◆xJHI1D1Uro[saga sage]
2017/11/10(金) 17:06:10.59 ID:/aq2I7elo
「もしも、私の名前がありすじゃなかったら、こうはならなかったのに」
あるとき、ありすはうんざりした様子で、ため息をついた。
「そうしたら、クラスメイトに見つからなかったし、こんな変な風にならなかった」
ここ最近、ありすはクラスの中ですこし浮いた感じになっていた。
そのことは、私も気づいていたけれど、どうすればいいのか、わからなかった。
「でも、悪いことばかりじゃないでしょう」
そう言った私を、ありすはきっと見つめた。
「どうして、わかってくれないんですか」
アイドルになったことがきっかけで、クラスメイトと打ち解けた。
ありすという名前が私たちを結びつけた。
それに違いはない。
けれど、わかっている、そういうことではないのだ。
よくわかるから、てんで方向違いのことを言ってしまう。
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