480:名無しNIPPER[saga]
2019/04/02(火) 16:28:42.49 ID:YmoQ0jae0
天使はいるか、と聞かれたら。
眼前に降臨している、と今なら答えられる。
今まで貰ってきた義理チョコの中でも一番嬉しいチョコレートだ。
言葉にならない喜びをどう表現していいのか分からないから
サンディの頭をワシワシと撫で繰り回してしまう。
あわわわ、とちょっと髪が乱れながらも、気持ちよさそうな表情を浮かべる彼女が一層愛おしい。
「ありがとう、サンディ。大事に食べさせてもらうよ」
「は、はい……っ!」
幸せそうな、でもどこかでやり遂げたような顔をしているサンディ。
丁度そんなタイミングで、カウンター奥から気配がする。
どうやら注文したココアが出来上がったようだ。
「あいよ、お待たせ」
「有難う、マスター」
「あ、ありがとうございます」
マスターは僕の手元を見たあとに、サンディを見て破顔一笑。
サンディも彼を見ては何度もコクコクと頷いている。
なんだ、この一言も発さずに互いを察するようなやり取りは。
いつの間に二人とも仲良くなったんだろうか、などと少し気になったりもする。
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