479:名無しNIPPER[saga]
2019/04/02(火) 16:16:45.94 ID:YmoQ0jae0
ふっと目線を他の紙袋に移してみる。
何やら英語の表記で書かれているお洒落なロゴだ。
見た事のないお店だが、一体何を買ったのだろう。
「ねぇサンディ、そういえばもう一つの袋って何を買ったの?」
それとなく訊ねてみると、途端サンディの肩が跳ね上がた。
直後に彼女に現れる、顔全体の紅潮と、モジモジするような手の動く。
え、なに、ヤバイ代物なの。
「あ、別にそんな詮索するつもりとかないから、無理に言わなくてもいいよ」
僕なりの優しさを見せたつもりだが、それを聞いた瞬間に
サンディが体全体を僕の方に向けてきて、おもむろに紙袋を開けてきた。
そしてそこから出てきたのは。
丁寧にラッピングされた、チョコレートだった。
「そ、その! て、テレビで今日は親しい人に気持ちを送る日だと聞いたので!」
ラッピングされたリボンに挟まるように、メッセージカードが添えられている。
折り曲げられていて中身は見えないが、“お兄さんへ”というタイトルだけで
サンディが自分で書いたカードだというのが一目で分かった。
「ハッピー……バレンタイン、です……!」
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