高垣楓「純情な恋する乙女なんて如何でしょうか?」
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63: ◆TDuorh6/aM[saga]
2017/11/01(水) 00:11:22.53 ID:IEt8OX6t0



「やっぱり、あるんじゃないですか。お酒がないとし辛い話」

「本当は……無い時に言って貰いたかったんです……でも、私にその勇気はありませんでした……」

 照れたように眉を寄せる楓さん。

 こんな綺麗な女性から、その言葉を言わせてしまうのは申し訳ない。
 こういう時は、男性側からきちんと言葉にするべきだろう。
 スー……っと一度深呼吸し、心を落ち着ける。
 酔っているのにも関わらず、心臓は緊張でバックバクだった。

 それでも、頑張って口を開く。
 
「……楓。俺は……」

「プロデューサー……!」

「貴女の事が好きです。付き合って、頂けませんか?」

「……え?あ、あの……えっ、あっ……」

 お酒を飲んでいた時とは比べものにならないくらい、楓さんの顔が真っ赤になっていた。
 口をパクパクして、まるで赤い金魚の様で。
 しばらくの間、楓さんは日本語を発せていなかった。
 多分俺も、頑張ってるけどかなり顔真っ赤だと思う。

 ……あれ?
 楓さんの様子がおかしい。
 何故だろう、俺からその言葉を求めていたのではないのだろうか。
 そう言う意味ではなかったのだろうか?




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