20: ◆twOYNJxMJs[saga]
2017/10/06(金) 00:49:38.44 ID:h7xFOhfZ0
「と、いう訳なんです。今は新しい鍵を探しているんですけど、これが見つからなくて……」
私が話している間、ヘレンさんはずっと目を閉じながら耳を傾けてくれました。
そして話が終わるとヘレンさんは目を見開いて……
「扉の先には何があると思う?」
質問を投げかけてきました。
「扉の先……」
「ここまで話を聞いてきたけど、今の貴女は扉を開けることしか考えていないわ」
扉を開けることしか考えていない……ヘレンさんにそう言われ、今までのことを思い返します。
「そうでした……今までずっと扉を開けることしか考えていなかった……」
「確かに扉を開ける話はしたけど扉の先の話は聞いたことがなかったね」
「ということはなんじゃ、扉を開ける前に扉の先のことを考えろということか?」
「そうよ! 確かに扉を開けるのは大事! けどその先がいきなり崖だったとして扉を開けたいと思うかしら! 答えはNO! 開けていきなり真っ逆さまなんてゴメンよ!」
「なるほどね、未知のセカイへ行くにしてもそのセカイにある程度の方向性を持たせるということか」
「でも私なら崖から落ちそうになっても逆に登ってみせるわ!」
「それができるのはヘレンの姉御ぐらいじゃ!」
3人が話をしている間、扉の先の世界について考えてみます。
そこはどんな世界なんだろう……しかし、その答えを出すのは簡単ではありません。
うーん……。
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