クラリス「あたたかで素晴らしい日々に」
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20: ◆K5gei8GTyk[saga]
2017/09/30(土) 15:04:54.50 ID:r5zFZECu0
「ありがとう、ございます」


 愛らしい、花のような笑顔だった。

以下略 AAS



21: ◆K5gei8GTyk[saga]
2017/09/30(土) 15:06:06.50 ID:r5zFZECu0
 事務所に帰り着くと、まだちひろさんが残っていた。

 どこだって大抵はそうなんだろうけど、うちの業界も年末は忙しい。


以下略 AAS



22: ◆K5gei8GTyk[saga]
2017/09/30(土) 15:07:20.28 ID:r5zFZECu0
「え、僕、ぼんやりしてます?」

「ええ、心ここにあらずって感じですけど」

 頷きながら彼女は、くすくすと笑っている。
以下略 AAS



23: ◆K5gei8GTyk[saga]
2017/09/30(土) 15:08:08.42 ID:r5zFZECu0
「……僕、さっき見つけてしまったかもしれないです」


 それは閃きに過ぎなかった。

以下略 AAS



24: ◆K5gei8GTyk[saga]
2017/09/30(土) 15:09:05.13 ID:r5zFZECu0
 神様の存在を信じるという感覚が、今一つ理解できない。

 なぜって、その姿を見たことがないから。

 頭の中で明確に像を結べないものに頼るということに、違和感を覚えてしまうからだった。
以下略 AAS



25: ◆K5gei8GTyk[saga]
2017/09/30(土) 15:09:57.72 ID:r5zFZECu0
 その日は朝から分厚い雲が垂れ込めていた。相も変わらず滲むような冷えが厳しかった。

 プリントした地図を頼りにと思っていたが、大して迷うこともなく辿り着くことができた。


以下略 AAS



26: ◆K5gei8GTyk[saga]
2017/09/30(土) 15:11:21.82 ID:r5zFZECu0
 教会に入るなんて、初めてのことだった。


 礼拝堂には平日の朝から自由に入れるとあったが、扉を開けるのには少なからず躊躇いがあった。

以下略 AAS



27: ◆K5gei8GTyk[saga]
2017/09/30(土) 15:13:11.45 ID:r5zFZECu0
 教会の中に入る。

 外に比べて、遥かに空気が暖かい。


以下略 AAS



28: ◆K5gei8GTyk[saga]
2017/09/30(土) 15:14:01.90 ID:r5zFZECu0
 気が付けば、その声に聴き入っていた。

 心が洗われるような感覚だった。



29: ◆K5gei8GTyk[saga]
2017/09/30(土) 15:15:27.55 ID:r5zFZECu0
 その存在は、その歌声は、教会の中に完全に溶け込んでいるような気さえする。

 その声音からでも、心の底から気持ち良さそうに歌っているのがわかる。

 僕の気配に気付いてか、不意にシスターがこちらを振り返り、歌声が止まった。
以下略 AAS



30: ◆K5gei8GTyk[saga]
2017/09/30(土) 15:16:12.66 ID:r5zFZECu0
「あら、あなた様は」

 顔を上げた彼女と目が合うと、向こうは口元に手を当てて、なにかを思い出しているようだった。

 やがて、彼女の目尻が少しだけ下がる。
以下略 AAS



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