26: ◆K5gei8GTyk[saga]
2017/09/30(土) 15:11:21.82 ID:r5zFZECu0
教会に入るなんて、初めてのことだった。
礼拝堂には平日の朝から自由に入れるとあったが、扉を開けるのには少なからず躊躇いがあった。
扉の前に立って逡巡していると、中から微かな歌声が聞こえてきた。
讃美歌だろうか、女性の声で、のびやかで綺麗だった。
重量のある扉をそっと引いてみると、仄かに木の匂いがした。
いっそう鮮明に歌声が耳に届く。声はどこまでも透き通っていた。
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