45: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/29(金) 23:05:50.23 ID:6cJ7fJ0D0
「そうじゃなくて、物凄くタイトなスケジュール。
いつもの先生だけじゃとても回せないもんだから、ほら、所々に歌織さんの名前まで書き込んで」
「ひぃふぅみぃ……。えぇっ!? 意外に一杯書いてある……!」
「でしょ? オフまで潰す気なんだから!」
そうしてこの場にはいないプロデューサーの身勝手さを憤慨したように責める律子。
いくら予定を書いた欄外に「了承済み」なんて走り書きがあったとて、
一人のアイドルのお休みをこちらの予定に合わせて削ってしまうなど言語道断。
「だからこんな無茶な予定、通せるワケがないでしょう?
枠をずらすどころか変更した子を一人ひとり呼んで、ダンスや演技の方にレッスンを変えていかなくちゃ……」
げっそりとした様子で呟く律子に、可奈が「た、大変ですね」と返事する。
「とはいえ、みんなの意向も汲んであげなきゃダメだから。その分可奈の枠は取れそうになくてゴメンねって――」
しかし申し訳なさそうに謝る律子の予想とは裏腹に、
可奈は「大丈夫ですよ!」と力強く首を横に振ると。
「私、今回はダンスと演技のレッスン増やします! 歌の練習は、やろうと思えばレッスンじゃなくてもできますし。
よくよく考えてみたら、いつもどこでも歌ってますし!」
「ホントに? ありがとう可奈、助かるわ〜」
「えへへ〜、そんなに感謝されることじゃ……。あっ、それにそれに、聞いてください律子さん!」
可奈はなんだか誇らしそうに胸を張り、律子に向かって言ったのだ。
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