244: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/04/17(火) 04:24:49.43 ID:QyzDaU9I0
「なるほど、こいつは旨そうだ」
世辞ではなくてそう思った。しかし黒猫の言葉を受けた志保は。
「何言ってるんですか、こっちは私たちのおかずです」
「志保君」
「なにか?」
「君には気遣いと言うものがないのかな」
「ありますよ」
志保が「愚問ですね」といった顔で彼を見た。
黒猫が鶏肉の皿を自分の前に動かして言う。
「なら、少しはおかずをわけなさい」
「味が濃いのは苦手かと思って」
「味噌汁だって濃いじゃないか!」
「判断するにも、せめて一口飲んでからにしてくれませんか? ちゃんと薄味にしてあります」
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