245: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/04/17(火) 04:26:00.70 ID:QyzDaU9I0
【ネコデューサーさんと私・3】
「志保君、猫にネギ類は厳禁だよ」
「劇場で過ごすようになってから、気づいたことがいくつかあります」
黒猫が食卓へと弾いた玉ネギを指でつまみ、志保は淡々と話し続ける。
「一つ、アナタは見た目が猫であること。二つ、猫に近い習性も持っているということ」
「よく見てるね。感心感心」
「三つ、それほど猫に似ているのに、食べ物は人と同じ物を好んで食べること」
そうして、志保は黒猫が皿の上から避けた玉ネギをすっかり元に戻してしまうと。
「ネギ、食べられますよね? 単に嫌ってるだけで」
「流石、鋭い観察眼」
「弟のお手本になるよういやいやせずに食べてください」
「……我輩、たまねぎはいやー」
「あーん」
「むぐぐぐ……!」
「はい、口を閉じてしっかりと噛む。最悪丸呑みだっていいですから」
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