242: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/04/17(火) 04:19:10.69 ID:QyzDaU9I0
自慢のヒゲをひくひくさせ、月明りの下では銀灰色にもなる毛並みを商店街の中に吹く風にそよがせ
「志保くん志保くん、僕は鰹が食べたいな」なんて、今夜のおかずで悩む少女に貴重な意見をくれたりする。
志保が行きつけにしている魚屋「いけす」の前に立ち、その黒猫はちょろっと舌なめずりしてみせた。
普段は大きく真ん丸な、琥珀の瞳が細くなる。
ヒゲの動きも見る限りどうやら期待してるようだ。
だが志保は、無言で鰹の値段を確かめると。
「……ダメです。献立も候補だけなら決めてますし」
「なんとっ!?」
「それに今日は二階堂で特売をやっていて……。早く行かないと売り切れちゃう」
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