203: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/03/13(火) 21:42:42.71 ID:N0yNt449o
「でもそうして育った木を使ってお爺さんが臼を作らなきゃ、さらにはそれを燃やさなくちゃお話が進みませんからね」
「それは、そうなのでしょうけれど……」
「直接遺灰を撒くワケじゃ無い分気持ちは良いじゃないですか。……少なくとも、今の私はホッとしてます」
言って、百合子はバケツ一杯に詰められた桃色の灰へと目を落とした。
そう、これこそ我らが『放課後聖母(マリア)倶楽部』に今回持ち込まれたオカルト絡みの相談で。
歴史だけはやたらと長い学校の用務用具管理者に代々伝わる桜を咲かせる道具だった。
ズバリ、このお化け桜の花は人為的に咲かせられていたのである。
今年も例年通りなら、用務員のお爺さんがコッソリと樹齢百年をゆうに超える老桜に
出処不明の灰を撒き、それは見事な花を咲かせるところだったのだが……。
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