202: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/03/13(火) 21:41:46.15 ID:N0yNt449o
天空橋朋花と七尾百合子。二人は互いに同学年、同クラス、同倶楽部に所属する出来立ての友人同士であり、
予定の無い日の放課後は図書室において席を並べ、朋花に助けを求めてやって来る
"相談人"を待ちながらそれぞれ調べ物や読書をして過ごす活動パターンを基本としている十五歳。
そんな二人がこうして屋外の風に吹かれながら、それこそ民話談義に花を咲かせている
――という状況にあるのは何かしらの"相談事"を朋花が引き受けたからだと言っていい。
実際、彼女たちの前にはまだ花をつけてない大きな桜の木が一本、ぽつねんと立っているのである。
ここは朋花たちが通っている学校の裏手に位置する山――生徒から呼ばれる名前もそのものズバリ裏山だ――
その登り口に入る手前、昼間でも物寂しい雰囲気のある格好のホラースポットでもあった。
……俗に、『人を喰うお化け桜』として七つ以上ある七不思議の一つとして数えられたりするアレだ。
銀色に光るステンレス製のバケツを抱えた百合子が言う。
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