百合子「愚者の私に出来ること」
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1:名無しNIPPER[saga]
2017/09/15(金) 18:41:14.25 ID:GkhDt2Oq0
地の文があります、初投稿だから諸々大目に見てくだしあ

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2:名無しNIPPER[saga sage]
2017/09/15(金) 18:45:09.04 ID:GkhDt2Oq0
 初めから答えなんて見えていたのに、それでも何かが変わることを私は期待していたのだろうか。

 後悔先に立たず。覆水盆に返らず。そんな風に、今の私みたいな思いをしてきたであろう人々が零したであろう言葉はことわざとして現代まで残っているというのに。

 賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ。かの鉄血宰相ビスマルクはそう言った。その言葉を証明するように今の私は、なるほどこれが後悔というもので、先人の言葉たちはいつだって真理を指し示していたんだなんて、精一杯に心の中で強がりながら肩をすぼめて、横に長く伸びた座席の隅っこに腰を下ろしている。
以下略 AAS



3:名無しNIPPER[saga sage]
2017/09/15(金) 18:46:46.27 ID:GkhDt2Oq0
――まあ、私もその一部なのだけど。

どうにも収まりの悪い胸元のリボンタイを正しながら、この酩酊にも似た盛り上がりに水を差さないようにそっと溜息を一つ。こんな時期に、しかも真っ昼間からファミレスにたむろしている制服の集団と言えば、何をしているかなんて答えは火を見るより明らかだ。

部活の送別会。
以下略 AAS



4:名無しNIPPER[saga sage]
2017/09/15(金) 18:48:16.07 ID:GkhDt2Oq0
「じゃあじゃあ、百合子ちゃんはどう? やっぱ咲洲先輩みたいに中校受けた系です?」

 百合子。七尾百合子。私の名前だ。

 だけどその名前を呼んでいるのは、三年生じゃなくて、この美術部を取り仕切る二年生グループのリーダー格みたいな女子で、当然のごとく私の後輩に当たるわけで。
以下略 AAS



5:名無しNIPPER[saga sage]
2017/09/15(金) 18:50:07.68 ID:GkhDt2Oq0
「あ、そういえば百合子ちゃんアイドルやってるんだよね、そしたらやっぱり芸能系?」
「そうなんだ、初めて聞いた」

 言ってなかったから。

以下略 AAS



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