89:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:57:25.68 ID:+EtVRVLso
向日葵「こ、これ……っ」
花子「撫子おねえちゃんにとってきてもらったの。もう一度……二人にちゃんと書いてほしいから」
撫子「提出しなくてもいいけど……私たちみんなからのプレゼント。大事にしまっておいて」
花子「ペン持ってきたから、楓もサインしちゃお。開いてる所に」
楓「い、いいの?」
撫子「しっかり書いてあげて」
二人は目を見合わせると、綺麗に手をついて深々と頭を下げた。
撫子「……ひま子……」
花子「……ひま姉……」
――うちの櫻子を、よろしくお願いします。
花子「ずっと見てきたし……二人のこと」
撫子「あの子にはもう……ひま子しかいないんだよ」
花子「ひま姉のことが大好きみたい。本当に……本当に」
撫子「ふつつかな妹だけど……そんなのひま子が一番よくわかってるかもしれないけど……」
花子「櫻子を……幸せにしてあげてください……!」
撫子「もちろんひま子も……幸せになってね……///」
涙で何も見えなくなる。
嗚咽を止められないまま、私もお二人の前に頭をさげた。
向日葵「い、いっしょう……」
向日葵「……一生、櫻子を……大切に、します……っ」ぺこっ
撫子「……ありがと」
花子「おめでとう……ひま姉……///」ぎゅっ
楓「おねえちゃん……おめでとう……!」
撫子さん、花子ちゃん、楓……三人に優しく抱きしめられ、みっともなく、子供みたいにわぁわぁと泣いてしまった。
この家族が……楓が、大好きでたまらなかった。
目蓋の裏には……櫻子の優しい笑顔が見えた。
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