櫻子「これからも一緒に」
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27:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:12:29.50 ID:+EtVRVLso




花子「うん……櫻子? もうお風呂入っちゃった。うん……伝えたいことがあったら、花子が代わりに言っておくし」


“おーぷんきゃんぱす” とやらに参加するため、櫻子とひま姉は明日、撫子おねえちゃんのいる大学に行くらしい。

花子も撫子おねえちゃんに会いにいきたかったけど、まだ大学なんて見てもしょうがないから、明日は一日お留守番することになった。

撫子おねえちゃんと明日の予定を確認していた櫻子は、要件が終わるとそのまま花子に電話を渡してお風呂に行ってしまった。「せっかくだから話せば」ということらしい。夏休みに入った近況報告や、撫子おねえちゃんの向こうでの様子をしばらく話し合っていた。


撫子『櫻子たちを案内したら、私も一緒にそっちに帰るから』

花子「えっ! 帰ってこれるの?」

撫子『ちょっとだけね。色々とそっちで用事もあるんだ』

花子「そうなんだ……///」


用事があるのは本当のことかもしれないけど、撫子お姉ちゃんはきっと、花子のために帰ってきてくれるんだと思った。

もうすぐ、花子の誕生日だから。


撫子『じゃあ、そろそろ切るね』

花子「うんっ」

撫子『何か困ってることとかない? 大丈夫?』

花子「ないない。櫻子とひま姉が毎日お熱いのが困りものなくらいで」

撫子『ふふ……そっか』

花子「撫子おねえちゃんこそ、体調に気を付けてね。忙しいと思うけど、無理しないで」

撫子『ありがとう。じゃあまた帰るときに連絡するから』

花子「はーい」


撫子お姉ちゃんは、都会の大学の教育学部に通う4年生。

花子は詳しいことはよくわからないけど、きっとこの夏は本番の試験とかがいっぱい待ち構えていて、今が一番大切な時期のはずだ。

もしかしたら……こっちにくるのは、先生になるための試験を受けるからなのかもしれない。


花子(……言ってくれればいいのに)


撫子おねえちゃんは、自分が頑張っているところをいつも隠しちゃう。

そのくせどんな大変なこともスマートにやり遂げて、成し遂げた結果だけ持って帰ってくる。

妹に対してもそうなんだから、友達に対してももちろんそうなんだろう。

撫子おねえちゃんと “お熱い” あの人にだけは、弱い部分も見せてるのかもしれないけど。


こっちに帰ってきたら、花子の誕生日なんてどうでもいいから、まずは撫子おねえちゃんをいっぱいもてなしてあげなきゃ。当番も増えてぐんぐん上達した花子の料理の腕をぞんぶんに振るうときが来た。

明日は一日かけて家のお掃除をしよう。食材の買い出しにも行って……撫子お姉ちゃんが好きな料理を作ってあげよう。

そうとなったら今日は早く寝なきゃ。明日は一日忙しい。櫻子が出たら花子もさっさとお風呂に入ってしまおう。



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