118: ◆PhE6LVcl/M[sage]
2017/11/13(月) 22:39:33.48 ID:7P72JQHN0
大和「もし装備が揃っていれば?もし資材が十分にあれば?そんな今ありもしないことを考えたところで、何の意味もないわ」
大和「私たちが向き合わなければいけないのは、この『今』だけなのよ。仮定や空想の中でなら、確かに私は最強の戦艦かもしれない。けれど、実際はどう?」
大和「満足に出撃することもできない、ただのお荷物でしかない。ご立派な名前をぶら下げただけのこんな『今』の戦艦大和を、一体誰が必要としてくれると言うのかしら?」
119: ◆PhE6LVcl/M[sage]
2017/11/13(月) 22:40:03.71 ID:7P72JQHN0
大和「あの人が以前言ってくれたの。大和は大切な部下で仲間だもん、って。私たちにできることを、一緒に考えていこうって」
大和「口先だけの言葉なら、今まで色んな人からいくつも貰ってきた。けれど、あの人の目を、口を、心を見て、言葉を交わす中であの人が本当に、心の底からそう言っているんだってわかった」
大和「だから・・・私もあの人を信じて、あの人と一緒にいたい。私の信じる、私が信じることを願ったあの人だったから、私はそんな自分を少しだけ信じられるようにったの」
120: ◆PhE6LVcl/M[sage]
2017/11/13(月) 22:40:30.79 ID:7P72JQHN0
神風「・・・」
神風「私は・・・」
神風「・・・私には、信じられない。うわべだけの言葉なんて、私には信じられない」
121: ◆PhE6LVcl/M[sage]
2017/11/13(月) 22:41:23.45 ID:7P72JQHN0
大和「そういうことなら・・・うん。きっと、問題ないわ」
神風「・・・?」
大和「ふふっ。だって・・・」
122: ◆PhE6LVcl/M[sage]
2017/11/13(月) 22:41:49.65 ID:7P72JQHN0
大和「だって、この鎮守府には、間違いなく貴女が必要だもの」
123: ◆PhE6LVcl/M[sage]
2017/11/13(月) 22:42:24.08 ID:7P72JQHN0
神風「・・・」
神風「・・・そんなことないです。たまたま今はこの鎮守府に艦娘が少ないから、私でも必要だって思ってくれるかもしれない」フイッ
神風「けれど時間が経って、他の艦娘がたくさん来たら、私なんて、きっと・・・」
124: ◆PhE6LVcl/M[sage]
2017/11/13(月) 22:42:54.64 ID:7P72JQHN0
大和「待って」
神風「・・・」
大和「・・・この先、とか今だけ、なんて貴女は言うけれど・・・それって、悪いことかしら?」
125: ◆PhE6LVcl/M[sage]
2017/11/13(月) 22:43:42.49 ID:7P72JQHN0
大和「でも・・・私たちにとって一番大切なのは、今この時でしょう?」
神風「・・・!」
126: ◆PhE6LVcl/M[sage]
2017/11/13(月) 22:44:31.10 ID:7P72JQHN0
大和「もちろん貴女の言うように、未来のことや過去のことも踏まえて行動することも大事なことよ?」
大和「けれど・・・けれど、私たちは艦娘。今この時、私たちが必要とされている場所で、私たちを必要としてくれる人たちのために全力で戦うことが、私たちの役目じゃないかしら」
神風「それ、は・・・」
127: ◆PhE6LVcl/M[sage]
2017/11/13(月) 22:45:22.69 ID:7P72JQHN0
神風(背負う・・・痛みを、苦しみを・・・)
神風(私の・・・千切れかかった、この想いを・・・)
神風(誰、が・・・?)
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