45:名無しNIPPER
2017/09/14(木) 17:03:26.11 ID:WUZ1iABd0
「そうだ……私の悲しみとか痛みとか、そういうもの全部を癒して救ってくれるのは」
「……お前たちだけなんだよ」
46:名無しNIPPER
2017/09/14(木) 17:05:47.04 ID:WUZ1iABd0
全部言い切った。達成感と、解放感。
だけど、この視線と沈黙は……
「……なんだよ。なんか言えよ、お前ら」
47:名無しNIPPER
2017/09/14(木) 17:06:53.74 ID:WUZ1iABd0
潮風と涙で、喉の奥がしょっぱさできゅうっと締まる。目が乾燥して、ぱちぱちとまばたきをする。
「ところでさ、今日はみんなこれからどうする?……帰っちゃうのか?」
「ふふっ、そんな顔してるガヴを置いていけるわけがないじゃない。明日まで下界にいられるように許可もらってきたのよ」
48:名無しNIPPER
2017/09/14(木) 17:09:06.99 ID:WUZ1iABd0
お喋りしながら駅までの道のりを歩く四人。
「ところでガヴ、あと二週間とちょっとあるけど、ちゃんと生活できるの?」
「ああ、金銭面は大丈夫だよ。天使っぽいことも、たまにはしてるし」
49:名無しNIPPER
2017/09/14(木) 17:10:15.68 ID:WUZ1iABd0
がたんごとん、と電車が規則的に揺れる。
私たち四人を、慣れ親しんだ街へと運んでいく。
辺りはすっかり日が沈んでしまって、漆黒の夜空にうっすらと白く月と星が輝いている。
50:名無しNIPPER
2017/09/14(木) 17:12:30.66 ID:WUZ1iABd0
天使と悪魔。その存在意義から、相容れることのない種族。
これから将来どうなるかなんて、誰にもわからないけれど。
だけど、そんな心配事なんて鼻息で軽く吹き飛ばせる私たちは固い信頼で結ばれている。
51:名無しNIPPER
2017/09/14(木) 17:14:12.29 ID:WUZ1iABd0
ありがとうございました。ガヴリールが友達の大切さに気付くだけの話でした。
52:名無しNIPPER[sage]
2017/09/14(木) 18:00:21.90 ID:O/rZkL48o
ええやん…
53:名無しNIPPER[sage]
2017/09/14(木) 18:05:19.69 ID:QHPKpCWgO
乙
すごくよかった
54:名無しNIPPER[sage]
2017/09/14(木) 18:14:25.02 ID:xjf2mZmy0
好き
57Res/36.49 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20