9:名無しNIPPER[sage]
2017/09/01(金) 23:04:07.03 ID:ZXrrsdaR0
「待たせたな」
拓海はスプーンと湯気をたてる皿と持って、ベッドの脇に腰掛けた。
夏樹はまぶしげに目を細めた。
粥の具はかきたまごと、小さく刻まれた鶏肉。
それからネギ。
かすかに生姜の香りもする。
夏樹はすぼまっていた胃が、にわかに動きだすのを感じた。
だが手が震えて、スプーンをうまく掴むことができなかった。
拓海はそれを察して、スプーンに粥をひとすくいのせて、
ふうふうと冷ました後、夏樹の口元まで運んだ。
熱で頭がぼんやりしていたせいか、
気恥ずかしさもなく、夏樹は口をあけた。
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