13: ◆NVPtD76/Wg[saga]
2017/08/31(木) 23:03:30.65 ID:bIVoItty0
タイミングよく話を切り出されたため驚いてしまったが、ひとまず会議室に移動し、席に座ってもらう。
「それで安部さん、お聞きしたいこととは・・・」
「あのっ!はぁとちゃん、ナナのこと嫌いなんでしょうか!」
14: ◆NVPtD76/Wg[saga]
2017/08/31(木) 23:04:01.00 ID:bIVoItty0
「すみません、興奮しちゃいまして・・・」
「いえ、大丈夫です。」
落ち着きを取り戻した菜々さんは、申し訳なさそうにしながら椅子に座っている。
15: ◆NVPtD76/Wg[saga]
2017/08/31(木) 23:04:31.22 ID:bIVoItty0
翌日、俺はレッスンルームに向かっていた。
「しっかり話さなきゃな・・・昨日のこともあるし」
レッスンルームに着き、コンコンとノックしてから扉を開ける。
16: ◆NVPtD76/Wg[saga]
2017/08/31(木) 23:04:59.06 ID:bIVoItty0
「さて、それじゃあ打ち合わせなんだが・・・佐藤?大丈夫か?」
会議室に着き、向き合って話をしようとするも、心は未だに俯いたままだ。
「疲れてるかもしれないが、大事な話だから・・・」
17: ◆NVPtD76/Wg[saga]
2017/08/31(木) 23:05:25.09 ID:bIVoItty0
「ライブで歌わせないことになったとかそういう話じゃないから、まずは落ち着いてくれ」
なんとか心を落ち着かせようとしながら、昨日を思い出しデジャヴを感じてしまう。
まったく、この二人は・・・。
18: ◆NVPtD76/Wg[saga]
2017/08/31(木) 23:05:53.96 ID:bIVoItty0
「『相方の歌を歌う』・・・それではぁとちゃんの問題が解決するんですか?」
「ええ、安部さんに相方と認めてもらうことで、失った自信を取り戻せると思います」
「で、でもナナはそんな大層な人間じゃ・・・」
19: ◆NVPtD76/Wg[saga]
2017/08/31(木) 23:06:25.07 ID:bIVoItty0
「・・・ナナ先輩・・・」
昨日の話を聞き、しばらく黙っていた心がポツリと言葉を零した。
「ナナ先輩ってさ、はぁとがデビューした当時から人気で、すごく輝いてたんだよね。その輝きになんとか近づきたくて、がむしゃらに後追っかけてたら、ユニットまで組ませてもらえて」
20: ◆NVPtD76/Wg[saga]
2017/08/31(木) 23:07:03.09 ID:bIVoItty0
そしてついにSSA公演初日を迎えた。
あの打ち合わせ以降、俺はライブ準備で忙しく、あまりレッスンを見れていないが・・・心配はしていない。
心ならきっと大丈夫、そう思いながら関係者席でライブを見守る。
21: ◆NVPtD76/Wg[saga]
2017/08/31(木) 23:07:32.07 ID:bIVoItty0
「はーい☆今度ははぁとの番だぞ☆ほらほら、みんな引くなよ☆」
セリフで観客をさらに盛り上げながら、心が登場すると、大きな歓声が上がった。
その歓声にひるむことなく、観客を盛り上げるように歌い出す。
22: ◆NVPtD76/Wg[saga]
2017/08/31(木) 23:08:02.51 ID:bIVoItty0
ライブが終わり、撤収作業の合間を縫って心に声をかける。
「お疲れ様。どうだった、今回のライブは?」
「あ、プロデューサー!おっつスウィーティー☆見ての通り大いに満足だわー☆」
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