佐藤心「相方」
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19: ◆NVPtD76/Wg[saga]
2017/08/31(木) 23:06:25.07 ID:bIVoItty0
「・・・ナナ先輩・・・」

昨日の話を聞き、しばらく黙っていた心がポツリと言葉を零した。

「ナナ先輩ってさ、はぁとがデビューした当時から人気で、すごく輝いてたんだよね。その輝きになんとか近づきたくて、がむしゃらに後追っかけてたら、ユニットまで組ませてもらえて」

ポツリ、ポツリとゆっくり言葉を紡いでいく。

「間近で見たナナ先輩は、遠くで見てたときよりも眩しくて・・・はぁとなんて全然敵わないなぁって思えるくらい。でも、大好きなナナ先輩と一緒に居られるなら、それでもいいかなとか思っちゃったんだよね」

心情を吐露していくにつれて、心の眼が潤んでいく。

「『メルヘンデビュー!』歌えるって聞いたときはホントに嬉しかったんだけど、いざ歌おうとすると怖くなって・・・。ナナ先輩の輝きに埋もれているはぁとに、歌う資格なんてないんじゃないかって・・・。ナナ先輩をがっかりさせちゃうんじゃないかって・・・」

一筋涙が零れるも、それを拭い、前を向く。

「でも、はぁとらしく、か・・・。そう、そうだよね・・・。しょげてたって仕方ないもんね。ありがとね、ナナ先輩、プロデューサー。はぁと、やるよ!」

あぁ、やっぱり菜々さんと心はよく似ている。

「あぁ!その意気だ、佐藤」

「・・・はぁとって呼べよ☆」

他人のために自信が持てるところが、本当にそっくりだ。


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