65: ◆XUWJiU1Fxs[sage]
2017/08/30(水) 21:03:31.31 ID:329xTyVto
「け、圏外ぃ……」
無常にも画面には圏外の二文字が出ていました。これは諦めて死を選べということでしょうか……。それがもりくぼの運命ならば受け入れるしか……。
66: ◆XUWJiU1Fxs[sage]
2017/08/30(水) 21:04:14.37 ID:329xTyVto
「ど・ち・ら・に・し・ま・し・ょ・う・か・か・み・さ・ま・の・い・う・と・お・り」
私の指は紅いコードを指していました。神様が言うんだからこれは正しいはずです。だから私は紅いコードを……。
『運命の紅い糸を、切るんですかぁ?』
67: ◆XUWJiU1Fxs[sage]
2017/08/30(水) 21:05:55.35 ID:329xTyVto
そんなこんなで、爆弾のタイマーは残り3分を切ったんです。ラーメンを作っても間に合いません。コードを切ろうとするとその度に頭の中で不安やら良からぬ考えがよぎって、なかなか行動に移せずにいました。いっそ机の下というシェルターに隠れるべきかと思いましたが当然守ってもらえるわけがなくて。覚悟を決めなきゃと思ってはいるんですが……。
『紅いコードを切ったらダメですよ、乃々ちゃん』
『蒼いコードが正しいよ、乃々』
68: ◆XUWJiU1Fxs[sage]
2017/08/30(水) 21:06:32.24 ID:329xTyVto
「大丈夫……今日のもりくぼはやれる気がします」
ペンチを持つ手の震えは止まりませんが、それでも少しはマシになったと思います。気が付けば脳内の2人も黙って私を見てくれています。そうです、また服を買ったり映画を見たり……お仕事をしたいから。
「ここで死ぬなんて、むーりぃー!」
69: ◆XUWJiU1Fxs[sage]
2017/08/30(水) 21:07:19.46 ID:329xTyVto
「無事に帰れそうです……生き残りくぼです……」
ガチャリ、と鍵が回る音がするとあれだけウンともスンとも言わなかった扉が自動的に開いていきました。私は軽やかな足取りで扉の向こうに待っている、外へと足を踏みだし……。
「あれ?」
70: ◆XUWJiU1Fxs[sage]
2017/08/30(水) 21:07:57.26 ID:329xTyVto
森久保乃々
『紅か蒼か黄か』
71: ◆XUWJiU1Fxs[sage]
2017/08/30(水) 21:08:53.28 ID:329xTyVto
以上です。失礼いたしました
72:名無しNIPPER[saga]
2017/09/01(金) 00:12:39.89 ID:gRyzT9wx0
少し長いですが、投稿させていただきます。
73:名無しNIPPER[saga]
2017/09/01(金) 00:13:27.02 ID:gRyzT9wx0
安斎都「おお、この雰囲気……」
都「まるで探偵が、事件の謎を解き明かすための独白のような……!」
74:名無しNIPPER[saga]
2017/09/01(金) 00:14:04.26 ID:gRyzT9wx0
「謎は全て解けました!」
そう叫んだ安斎都は、公園の遊具の中を覗き込んだ。
344Res/309.22 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20