290: ◆lT1JsxjocTLP[saga]
2017/10/01(日) 03:23:56.78 ID:iKH7pqC/0
「あ、忘れてました。これ、副作用あるんですよ」
「ひどい頭痛がくるとかですか?」
ぶぶーっ、と得意気に返される。何に得意気になっているのかは不明だが、可愛い。
「これを飲むと、一年分若返る代わりに」
一拍。
「一年、寿命が縮まるんです」
「やっぱり危ない薬じゃないですか!こんなの捨てましょ!」
「ああーっ、ちょっと待ってくださいっ、待って、ノウッ!」
小瓶を持って外に出ようとすると、後ろからパイセンにぐいぐいと引っ張られる。
服を掴まれているから、このままじゃベロベロに伸びてしまう。
しぶしぶ立ち止まり、瓶の底でこつんとパイセンの頭を叩く。思ったより小気味いい音が響いた。
無言で頭を押さえるパイセンも、小動物めいてて可愛い。
「勢いついちゃったぞ☆てへっ☆」
上目で睨まれる。
「……すんません」
「もーーっ!痛かったんですからね!」
「それでも、飲み続けてたら早死にする代物なんてロクでもないっすよ。……ていうかパイセン飲んだんすかこれ?」
照れくさそうに指を二本立てる。照れる場面ではないんだけれども。
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