288: ◆lT1JsxjocTLP[saga]
2017/10/01(日) 03:18:22.25 ID:iKH7pqC/0
周りをきょろきょろと確認してから、パイセンと私は空いてる会議室へと向かう。二人とも中に入ると、パイセンは抜かりなく鍵をかけた。
ワクワクはしてるんだけど、なんだろう、思ったより神妙な雰囲気だ。見慣れた会議室なのに、少し肌寒く感じるのは気のせいだろうか。
「誰にも言わないでくださいね」
そう言ってパイセンは、ウサミミ型のポーチから茶色の小瓶を取り出した。一般的な栄養ドリンクを彷彿させるが、ラベルは貼られていない。
「んーーと、これは……?」
お手上げのポーズを取ると、パイセンはその小瓶を私に渡した。中を覗くと、ゆっくりと液体が揺れている。
「顔パックなんかもしているんですけど……どうしても肌が荒れたり、疲れが取れない時はそれを飲んで、回復してるんです」
「これを飲むと〜……?もしかして、若返り出来ちゃったり?」
「その通りです!」
瓶の中身を揺らしていた手先が止まる。ぶわっと鳥肌が広がり、寒気が一層ひどくなる。
「そ、そんな嘘はノースイーティー……っすよ」
「一瓶飲めばおおよそ一歳分若返り出来る。これは、そういうお薬なんですよ」
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